強者の戦略・弱者の戦略 | 薬剤師トピックス

弱者の戦略というと、プロ野球では野村克也監督のことを思い出します。

野村監督は、つねにBクラスのチームの監督を引き受け、弱者が強者に勝つには、どうすればいいのか?を考えてきました。

野村監督が描いた、弱者が強者に勝つ戦略

野村克也氏は、監督時代、ミーティングで選手たちに伝えていた「弱者の戦い方」のポイントは、次の8つでした。

(1)全体と全体で戦うのではなく、相手の弱点を重点的に攻める
(2)相手の得意な形にしない
(3)強者の弱点を知る。全体は強く感じても、部分を見ると弱いところは必ずある
(4)戦力を集中させる
(5)力以外の何かを探す(機動力、奇襲、データ、ムード、勢い)
(6)「自分にできること」ではなく「チームに役立つこと」を優先する
(7)準備野球では毎試合勝たなければならない(こうすれば勝てるという具体的攻略法、優越感を持てる材料を探しておく。「果報は寝て待て」と言うが、「果報は練って待つ」もの)
(8)データは細かく、心理面が表れているものほど使える

ランチェスターの戦略

イギリスのエンジニアであるFW・ランチェスターは、第一次世界大戦中に飛行機の損害状況を調査して、戦いにおける2つの法則を見出しました。

(1)一騎打ちの戦いでは、数の多いほうがその分だけ残って勝つ
(2)一人が複数の敵を攻撃できる近代戦や広域的な総合戦では、兵力数の差は二乗になり、数が多いほうが圧倒的に有利に勝つ

この2つを土台にしてできたマーケティングの法則が、『ランチェスター戦略』です。
たった1人の強者、つまり1位の企業と、その他の弱者という概念のもと、弱者は強者と同じ戦い方をしては勝てないというものでした。

そして、
(1)弱者は、局地戦で一騎打ちの戦いをしろ
(2)敵に3対1以上の差をつければ逆転できない
(3)戦う相手は下位を選べ
というようなポイントをあげました。

強者と弱者で異なる戦略

強者の戦略の基本はミート戦略で、弱者が差別化をしたら即座にマネをするというものです。

強者は、市場を広げて戦い、大きな兵力で戦い、広域から敵の市場に攻め込み、全国レベルの戦いに持込、敵を自分の優位な土俵に誘い込むというものです。

一方、弱者の戦略は差別化になります。

弱者は、市場を限定して戦い、敵を一つ一つ負かせていき、強味を直接ぶつけていき、その戦いに集中します。

そして定めた市場だけを攻め通し、手の内を読まれないようにします。

勝つための3つのルールとしては、『ナンバーワン主義』、『弱者の徹底攻撃』、『一点集中』です。

「一番じゃなきゃダメなんですか?」という言葉が有名になりましたが、2位以下の企業に3倍以上の差をつけている企業ともなると、圧倒的に有利になるので、どんな分野でも良いので、まずはナンバーワンになることは大切だと言われます。

下の企業を叩いて力を蓄え、勝ちややすきに勝つが基本中の基本になります。

戦略は一転に集中することを全戦略の中心に置くことも重要です。

圧倒的に有利な1位の企業に、やみくもに戦いを挑むのは無謀ということなのです。

最新情報をチェックしよう!