松竹梅の縁起物としても知られる竹、観光名所として有名な京都・嵐山の竹林などがある一方で、竹が伸びすぎて収拾がつかなくなってしまう竹害などもあります。
他の植物にはないいろいろな変わったところもあるのでご紹介していきます。
竹ってそもそも木?
竹を植物的な分類でいくと、イネ目イネ科タケ亜科に属します。
竹は、『広義には、イネ目イネ科タケ亜科に属する植物のうち、木本(木)のように茎(稈)が木質化する種の総称。』となっています。
平たく言えば、竹は竹であり、木でも草でもないといえます。
木の場合、茎の部分がいったん地上に出ると、樹木のように年々太くなっていきますが、竹はそのようなことはありません。
竹は樹木のように年輪はありません、しかし木と同じように固くなります。
漢方にも使われる利用価値の高い竹
竹は縁起物に使われるほか、非常に利用価値の高い植物になっています。
まず、タケノコは多くの国で食用として食べられています。
節からとれる無水珪酸は漢方薬として利用されますし、幹は筒や花瓶になりますし、その他いろいろな竹細工にも使われます。
成長著しい竹
竹は、その成長力が強く、ピークの時にはなんと1日に1m以上成長します。
また竹は「地下茎」と呼ばれる一つの根っこでつながっていて、竹林の竹は、同じ遺伝子を持っているコピー(クローン)とも言えます。
地下茎が地面を広く覆うことからがけ崩れには強いが、逆に強風、地滑り、病気などには弱いというデメリットもあります。
またいます。それらが横に広がり、新しい竹を次々と量産(これが筍)。また、つながっている竹は同じ遺伝子を持っているコピー、すなわちクローンなのです。
変わり物のタケ
竹は、なかなか変わっていて、春に古い葉が黄ばんできてハラハラと落ちていきます。
一方で、他の植物が高揚する秋には、つやつやとした緑色の葉をつけます。
このように竹は独自の世界観をもっていて、俳句の世界でも、春のためを「竹の秋」、秋の竹を「竹の春」といったようないい方をします。
竹と笹
竹と笹の違いは、わかりやすく言うと、高いのが竹、低いのが笹、竹林を形成するのが竹、草原をつくるのが笹になります。
竹は非常にめずらしい植物で、開花するのは100年に1度ぐらいと言われていて、実はめったにつけません。
笹は開花して数十年に一度、実をつけます。
見分け方として簡単なのは、皮が早く落ちてしまうのが竹、いつまでもくっついているのが笹になります。