笑顔は人に安心感を与えたり、楽しい気分にさせてくれます。
臨済宗の無住という僧侶は、「笑っている顔を拳で殴る人はいない」と言っています。
シブコスマイル
全英女子を優勝した女子プロゴルフの渋野日向子選手は、その可愛いらしい笑顔でシブコ・スマイルとか、スマイルシンデレラとしてシブコフィーバーして大人気になりました。
現在の渋野日向子選手の人気ぶりを支えている一つの要素に、あの素敵な笑顔があるということに異論を唱える人は少ないと思います。
まあネットでは可愛くないとかいう声も一部あるようですが、人気が出れば嫉妬や妬みが出てくるのも人間と生命体の性なのかもしれません。
和顔施という言葉
仏教には、和顔施(わがんせ・わげんせ)と呼ばれる言葉があります。
瀬戸内寂聴も、紹介されている言葉で、相手に優しい言葉をかけたり、病気の看病をしたりすることを心施(しんせ)、にっこりと相手に話しかけ、笑顔を上げることを和顔施といって、これらは仏様の心にかなう行為だとしています。
お金も食べ物も持たない人にでもできる無財の七施の1つで、和やかな笑顔で接すれば、人に喜びを与えることができるというわけです。
人はなぜ笑顔を見ると心が和むのか
なぜ人は笑顔をみると心が和むのかについては、きちんとした理由があります。
人間の脳には、視覚に映った人の顔を「これは顔だ」と判定する認知回路があります。
そしてその顔が、モンスターのように異様な顔であった場合、その回路が「顔のようだが不気味だ」と判断します。
そうすると、警戒心や恐怖心が沸き起こってくる仕組みになっているのです。
反対に、笑顔の場合は、この認知回路がプラスに作用して、好感や親しみが沸き起こってくるのです。
笑顔の人の前では厳しい表情はできない
スウェーデンの研究では、笑顔の人をみながら厳しい表情をするのは難しいという研究結果がでています。
これは進化的にみて笑顔は伝染するものだからだそうで、顔の筋肉のコントロールを抑えてしまうかららしいのです。
また幸福ホルモンといわれるセロトニンは、笑顔に反応して分泌量が増えるとも言われています。
そしてセロトニンは思考をポジティブにする働きがあります。
人は本能的に笑顔で接してくる人を見ると、味方だと区別して幸福感が得られるようになっているのです。
人間は人の笑顔をみることで幸福感にスイッチが入るようになっていて、そのスイッチが入るから、自然と笑顔になってしまうようです。