何事もほどほどにという言葉があるように、「プライド」においても、ありすぎるのも問題ですし、なさすぎるのも問題です。
プライドと自尊心
自分自身に対するプライドは、自尊感情とも呼ばれ、プライドと自尊心は似たようなものと言えるでしょう。
プライドが高い人は、自尊感情が高い人で、そのためいつも自信たっぷりで態度にも余裕があったりします。
万が一ちょっと失敗したとしても、自分なら挽回できると信じているせいか、あまりあわてません。
これに対してプライドが低い人は、プライドが高い人が生意気に見えるのとは対照的に、奥ゆかしいといったか、大人だなといったイメージがあるかもしれません。
しかし、プライドが低すぎると問題で、こうした場合、いつも他人の顔色をうかがっておどおどしていたりします。
ちょっと失敗しても、すぐに落ち込み「やっぱり自分はダメなんだ」「どうせ私なんか」と考えてくよくよし引きずってしまいます。
自分に自信がなく、そのため頼りなくみえます。
好ましいプライドと好ましくないプライド
プライドといっても、好ましいプライドと好ましくないプライドがあります。
もちろん、プライドの持ちすぎやプライドのなさすぎも問題ですが、プライドには、条件付きのものと、無条件のものがあります。
条件付きのものというのは、いわば権威です。
有名大学出身であるとか、一流企業に勤めているとか、自分は役職があるというような形で、一流企業に勤めている私なんだから…といった思考に陥りやすくなります。
その権威があるときはまだ良いのですが、その権威が消えたとたん、自信を持ち続けることができなくなってしまいます。
このような条件付きのプライドは好ましくありません。
一方、無条件のプライドは、自分の力量に対して自信を持っているものです。失敗しても何とかなるからファイト!というような、無条件のプライドは好ましいと言えるでしょう。
好ましい無条件のプライドを育むには
無条件のプライドを育むには、愛されている感覚、社交性感覚、勤勉性感覚、自己受容感覚を持ち、それを積み重ねていくことが大切です。
愛されている感覚は、愛されているから価値があるんだと思う感覚です。
社交性感覚は、仲間がいて大切にされているという感覚です。
勤勉性感覚は、仕事をやりとげたから大丈夫という感覚です。
自己受容感覚は、良いところを自覚するというものです。
自尊感情の方程式
自尊感情を決める方程式は、『自尊感情=成功/願望』になります。
これは米国心理学者であるウィリアム・ジェームズが出しているものです。
自尊感情の高低は、本人の願望がどの程度達成されたかによって決まるとしています。
つまり、願望が大きければ大きいほど、それが達成されなかったときの自尊感情は低くなってしまうのです。