同調圧力をどう考えるか | 薬剤師トピックス

同調圧力は、いわば周りの人間に合わせようということになります。

動物としての人間は、集団で社会というものを作って、それにより外敵から身を守り、今日まで子孫を反映させてきました。

こうした長年の歴史からも、人間は、集団を維持し社会に適応して生きるための本能があります。

なぜ人は同調圧力を受けやすいのか

集団を作り、社会というものを作って、お互いに協力しあうことは非常に良いことです。

でも、そうなってくると、集団の中でその集団を維持するには、そこからはずれてしまう異質な存在もときどきでてきます。

集団を維持していくためには、邪魔な存在なわけで、そうしたいわゆる異端児は排除するようになります。

コロナ禍で生まれたいわゆる「自粛警察」があらわれ、集団の中で和を乱すような行為をする人を、正義を振りかざして徹底的に叩くというようなことが起きました。

確かに集団の和を乱すことはすべきではないですし、合理的な理由もなしにワザと集団の和を乱すような行動をとる人は、論外だと思ってしまいますが、集団の和を乱してしまう人にも、それなりの事情があることも少なくありません。

例えば、体の調子が悪くて呼吸するのがつらく、マスクなどしていたらとてもいられないという人もいます。

いろいろと事情がある人もいるので、お互い、相手の事情なども考えて思いやりのもった行動が必要です。

人間は、昔より集団を作って社会の中で生きてきましたが、だからこそ、社会からの同調圧力から影響を受けてしまいやすいのです。

異質な存在を排除する悪しき社会

異質な存在を排除するというのは、何も同調圧力や自粛警察だけではありません。

集団でのいじめ、ネットでの匿名のバッシング、ヘイトクライムといったものは、まさに集団を維持するために、異質な存在を排除するということにつながります。

同調圧力でよく使われるあいまいな言葉とは

同調圧力がかかるとき、よく使われる言葉に、「みんな」という言葉があります。
「みんな、〇〇してる。」、「みんな、〇〇だと思っている」というような言葉を使って、同調圧力がかけられたりします。

『みんな』という言葉は、よくセールスにも使われますが、「みなさま、お買い上げになられています」みたいにして使われます。

でも、この『みんな』という言葉が非常にあいまいです。

みんなとは、いったい誰と誰と誰なのか、いつのまにか、『みんな』という言葉が膨大に膨れ上がっているということもよくある話です。

『みんな』という言葉を聞いたら、ちょっと一歩下がって考えてみることも大切です。

最新情報をチェックしよう!