外資系企業が欲しがる問題解決能力 | 薬剤師トピックス

優れたコンピューターがどんどん開発されていくなか、いくら知識偏重、詰め込み型の試験制度だといっても、そういった記憶や計算の分野では、人間はコンピューターに到底かないません。

そこで、必要とされているのが、既成概念にとらわらず、独創的な発想をする能力であり、これが人生で成功を収めるカギとも言われています。

この独創的な、通常とは異なる創造的なアプローチで問題解決を図る思考法をあらわす決まり文句に、think outside the box という言葉があるくらいです。

既成概念にとらわれずに解く問題

既成概念にとらわれてしまうと難しいけど、ちょっと発想をかえれば全然簡単な問題というものがあります。
その例をご紹介します。

あなたが大金持ちであったとして、1km四方の正方形の土地を購入しました。
そこで、あなたはこのとっちに、自家用機が利益率できる空港を作ろうと思いつきました。
しかし、自家用機の離着陸には最低でも1.25kmの滑走路が必要になります。
幸い、あなたはこの土地のどんな場所でも、10%の勾配(傾斜度)まで掘り下げることができるトラクターを持っています。
さて、あなたはこの自家用機が離着陸できる滑走路をつくることができるでしょうか。

既成概念にとらわれると面倒なことに

この問題を解くときに、問題文の中に出てくる10%の勾配まで掘り下げることができるトラクターが問題になってきます。

これは実は、回答者の思考を惑わす罠なのです。

既成概念にとらわれてしまうと、せっかくの問題文、しかもわざわざ細かく設定されているのだから、このトラクターを使って問題を解決するんだろうなと思ってしまいます。

そして、トラクターを使うとなると、1kmを10%の勾配の坂を作り、その勾配の坂の上に滑走路を造れば、1kmよりも長い滑走路が作れると考えてしまいます。

1kmで10%の勾配だから、全部で高低差は100m
ということは、√1.01となり、坂の長さは1.004kmなので滑走路はできない?となってしまいます。

これはトラクターを使わなければならないという既成概念にとらわれた結果、ちょっと考えればすぐにわかることができなくなってしまったのです。

正解はすごく簡単

もし、トラクターのくだりがなかった場合はどうでしょうか。

すぐに、1km四方、でも土地の対角線上に滑走路をひけば、√2、つまり1.41kmの長さが確保できるので、1.25kmの滑走路は余裕で作れるということになります。

問題文に出てきたトラクターによる10%勾配を利用して解かなければならないという規制概念が、ひっかけになっているのです。

今回は、独創的な発想というほどの問題ではありませんが、問題のひっかけにより小学生でも思いつくような発想が邪魔をされてしまうということが起こり得るということで事例としてあげてみました。

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