知っ得、語源のうんちくあれこれ | 薬剤師トピックス

いろいろある言葉の語源の中から、面白いと思ったものをご紹介します。

ちやほや

『ちやほや』は、職場や学校などで異性からちやほやされるというような場合に用いられます。

よく連想するのが、おじさんばかりの職場い、若い女性が入ってきたとき、みんなでその娘をちやほやするといった場面を連想する人も多いと思います。

辞書などを調べてみると、『ちやほや』とは、相手を甘やかしたりご機嫌をとったりして、大切に扱うさま」と書かれています。

しかし、語源を調べてみると意外な事実がわかってくるのです。

『ちやほや』の語源となる言葉は、平安時代にさかのぼります。

大事な娘を大切に育ててきたことに対して、「あの娘は、蝶よ花よと育てられて」という言い方をしていました。

この「蝶や花や」が「ちやほや」に略されてできあがった言葉なのです。

「蝶や花や」とは、大人が子供をあやす際に使われる言葉なのですが、これが現代では異性からもてはやされることに対して「ちやほや」という使われ方に変わってきてしまったのです。

ネコババ

ネコバアというと、お金をかすめ取るという意味が頭に浮かびます。

財布を拾って、素知らぬ顔で立ち去るような行為を『ネコババ』と言ったりします。

「ネコババ」は漢字でかくと「猫糞」というようになります。

つまり、ネコババの「ババ」は「糞」なのです

察しのいい人はピンときたかもしれませんが、猫が糞をした後に、砂をかけてかくして、その場から去る姿からでてきた言葉なのです。

ルビをふる

「ルビ」をふるというと、漢字にふりがなをつけることですが、この起源も面白いものがあります。

なぜ漢字にふられたフリガナが『ルビ』というようになったのでしょうか。

明治時代以降、日本では活版印刷の技術が伝わりました。

活版印刷に関して、イギリスではこの活版の文字の大きさに対して、宝石の名前をつけて統一していたのです。

4.5ポイントの文字はダイヤモンド、5ポイントの活字はパール、そして5.5ポイントの活字は「ルビー」でした。

日本で主に使用されていた7号活版では、これにフリガナをつけた時に丁度いい大きさは5号活版でしたが、これが5.5ポイントの活字の大きさだったことから、日本ではフリガナの文字の大きさを『ルビ』と呼ぶようになったのです。

だらしないの「だらし」って何?

身だしなみや部屋が汚い場合、遅刻が多い場合、お金の使いかたや異性関係がルーズだったりした場合、『だらしない』と言ったりします。

幅広く使われていますが、この『だらしない』の『だらし』は、もともとは『しだら』という言葉でした。

『しだら』とは、和太鼓や増えなどで演奏される邦楽の手拍子ですが、このことから、調子が狂うことを「しだらがない」と言うようになりました。

これが、「銀座」を「ザギン」、「六本木」を「ギロッポン」というわけのわからない業界用語のように言葉あそびがはじまり、「しだら」が「だらし」となり、『だらしない』という言葉になっていったのです。

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