人の話を覚えていない場合の対処法 | 賢脳トピックス

いろいろと人と話をしているときに、後日、「昨日の話なんだけどさ・・・」と切り出すと、「ええと・・・、昨日の話ってなんだったっけ?」と、なんとなく話をしたことは覚えていても、話の内容をほとんど覚えていない人がいます。

いったいどうしてこのようなことが起こるのでしょうか。

そもそも耳から入ってきた情報ってそんな記憶できない

私たちは、映画を見に行ったり、テレビでドラマを見たりしますが、その中で、俳優さんが言ったセリフとかいちいち細かいところまで覚えているでしょうか。

有名な映画やドラマの名シーンのセリフは覚えていても、それ以外にところはあまり覚えていません。

たとえ後でそのシーンが音なしで放映され見せられたとき、「このとき、このシーンでどんなセリフを言っていたか」と問われても、正確に再現できなかったりします。

残念なことに、人間は、耳から入ってきた情報は25%ぐらいしか記憶に残らないと言われています。

なぜかというと、目で見る場合は、何度も何度も紙を見て後で確認することができますが、耳から入ってくる情報というのは、基本的に流れていってしまい、その情報を耳にする機会が1回しかないからです。

講演の予習が大切な理由

例えば、大学の講義などで、「次は〇〇についての講義をしますので、次回までに予習しておいてください。」という場合があります。

最近では、講義といっても、黒板に書いたものをノートにメモしたり、もっと要領のいい学生さんだとスマホで写真を撮ってしまったりして、後でその文字を核にすることができますが、それでも黒板に書かれた文字だけみても、ええと講演のとき、ここの部分はどう説明していたかな・・・なんていうことがよくあるでしょう。

もちろん、ボイスレコーダーなどで録音してれば別ですが、録音していなければ、その説明スピーチを聞くチャンスは、その本番1回のみとなります。

このとき、予習をしていれば、すでに知識がありますので、スピーチで得られた新しい知識を予習した知識と結びつけることができ、より立体的に頭の中に入りやすくなります。

しかし、予習をしていなければ、すべてはじめて聞くような話になり、耳から入ってくる情報に頭が追い付かなくなってしまい、結局、悩んでいるうちにスピーチはどんどん先に進んでいってしまうのです。

話を覚えていないのではなく、やはり聞いていなかった

話をした内容をあまり覚えていないというのは、体はその会話に参加していて、形式上うなずいたりしていても、真剣に話を聞いていないからです。

例えば、話半分で「今日の夕飯は何にしようかな・・・」なんて考えていると、集中して話が聞けません。

よくありがちなのが、ディスカッションの場で、相手が言っていることに対して言い返そう、反論してようとしたときです。

どうしたら上手に反論できるだろうと、頭の中でいろいろ考えはじめます。

すると、すっかりそちらに気を取られてしまい、その後、相手が言っていることが頭に入ってこなくなります。

それで、いきなり
「ねえ、私、今何言ったか聞いてた? 覚えてる?」と言われ
「。。。」となってしまうのです。

相手の意見や言っていることを、しっかりと聞いてから切り返すようにしないと、結局、相手の話を半分ぐらいしか聞いていないことになり、その結果、話を覚えていないということになるのです。

話を覚えていないのではなく、やはり聞いていないというケースがほとんどのようです。

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