恋愛と記憶力について考えていきたいと思います。
恋をすれば脳が若返る?
よく、恋をすると綺麗になるとか、若返るというようなことを言われます。少なくとも、気持ちの面では若々しい気持ちになるのは間違いないでしょう。
でも、そんなのは気持ちだけの問題なのでは?と思うかもしれませんが、そうではありません。
ちなみに、恋をしたことがある人なら、わかると思いますが、意外と初デートの時のことを覚えていたりしませんか?
どこにデートに行ったのかはもちろん、相手がどんな服を着ていたか、どんなものを食べたのか、そしてどんな映画を一緒に見て、そのときの相手の表情はどうだったのかなど、結構詳細に覚えているものです。
デートの時のことはどうも・・・という人でも、プロポーズした時、あるいはプロポーズされた時の場所や、そのときの相手の表情などはしっかりと覚えていたりするものです。
しかも、このような恋愛に関係した記憶は、何十年の年月が流れても、鮮明に思い出すことができます。
中には、初デート? そんなもの思い出せないよ! プロポーズ? そんなものは忘れたという人もいるかもしれませんが、そんな人でさえ、初恋をして、初めて異性に胸をときめかせた時のあの感情というものは、しっかりと覚えているでしょう。
なぜ恋をしたときのことはよく覚えているのか
恋と深い関係があるのが、性ホルモンです。女性ではエストロゲン、男性ではテストステロン、こうした性ホルモンは恋愛をすると盛んに分泌されるようになります。そしてこの性ホルモンが脳や記憶力に強い影響力があります。
人間は、いいなという異性を見ると、脳の視床下部という部分が活性化してきます。すると性ホルモンの分泌が盛んになってきます。そして分泌された性ホルモンは体をめぐりますが、これが脳に入り神経相棒に働きかけると、新生ニューロンが増加するということが、研究により明らかになっています。
テストステロンは脳に入ると、一部がエストロゲンになりますが、エストロゲンが脳の海馬という部分を刺激して、記憶力を高めていきます。
そして性ホルモンであるエストロゲンによって活性化した海馬は、その時に見たもの、聞いたこと、感じたことを記録しようとフル回転で働きます。
だからこそ、初デートやプロポーズの時のことは、何十年経っても、鮮明に記憶の倉庫から引っ張り出してこれるのです。
老化にも関係している性ホルモン
性ホルモンには、抗酸化作用がありますので、若返り効果も期待できます。したがって、抗産科作用によって、脳の老化も体の老化も宇射止めることができるのです。性欲や生殖機能の減退とともに老化が進行していくというのもうなづけます。