昔は、英語ができるだけで優遇されたなんていう時代もありましたが、今は英語ができ、パソコンが自由自在に使いこなせ、専門知識をしっかりともっているのは当たり前で、評価もそこからのプラスαだなんていう時代になっています。
つまり、ビジネスマンだったら、専門知識があるのは当たり前、WordやExcelやPower Pointぐらいは最低限自由自在に使いこなせて当たり前、もちろんある程度英語ができるのは当然のこととなっています。
企業とTOEICテスト
最近では、TOEICテストで一定のスコア以上じゃないと、この部署では働けないとか、昇進できないといったケースが多くなってきています。
TOEIC(Test of English for International Communication)は、そのまま直訳すると「国際コミュニケーション英語能力テスト」ということになります。
海外駐在者を選ぶ際、また昇進要件として、TOEICスコアを参考にしている企業が多くなってきています。
TOEIC高スコア=ビジネス英語の実力者ではない
ところが、TOEIC高スコアだから、ビジネス英語の実力があるかというと、必ずしもそうとは限りません。
もちろん、TOEICテストで高スコアを取るために、ビジネスで使う語彙や表現を勉強します。
そして、TOEICの勉強をする中で、英語のビジネス文書を短時間で読んでポイントをつかむ能力が鍛えられ、ビジネスでよく使われるいわゆるビジネス用語や表現を多く身についていきます。
リスニング試験もあるので、もちろん英語でのコミュニケーションに必要なリスニング力もついていきます。
しかし、TOEICといってもあくまで試験なのです。
TOEICテストを受けるにあたり、多くの人は「TOEICで高スコアを取るためのテクニック」なるものが存在し、それを身につけようとします。
だから、いくらTOEICで高スコアだったからといって、ビジネスで使える英語力がついているかというと、必ずしもそれは直結していないのです。
もちろん英語力という点では、TOEICのスコアが高いに越したことはありません。
だからこそ、TOEICで800点以上、900点以上というようなスコアの人でも、まったく英語が話せないとか、書けないという人が多くでてきているのです。
逆にTOEIC600点台でも、外人の同僚とのコミュニケーションに全然困らないという人もいます。
特にTOEICの場合、スピーキングにおいてスコアと実力との乖離が目立っているようです。
したがって、TOEICで高スコアをとったからといって安心するのではなく、今度は実際のビジネスの現場で使える英語力を磨く必要があるのです。
ビジネス英語で求められること
バリバリに英語ができ、ビジネスで活躍している人のイメージというと、流暢できれいな発音でスラスラ英語をしゃべっている姿を連想する人も多いかと思います。
また、ちょっと欧米人の間で流行っているようなこじゃれた表現も使いこなしたりしている姿を連想するかもしれません。
しかし、ビジネス英語では、中身がある英語を文法的に正しく話せるかどうかが重要になってくるのです。
発音の良さや、こじゃれた表現が使えるなどということは、関係ないのです。
発音やこじゃれた表現などについては、いくら頑張ってもネイティブスピーカーにはかないません。
それよりも、ネイティブスピーカーが外国人に求めているのは、ビジネスにおいて、とにかくしっかりとした内容を論理的にわかりやすく、文法的にも正しく伝えることができるかということになってくるのです。