アンケートで「ふつう」「どちらでもない」が多い日本人は優柔不断で自信がないのか | 薬剤師トピックス

日本人の特徴の一つとしてよく言われるのが、自分の意見をはっきり言わないという点があります。

欧米人はなんでもイエス・ノーをはっきりと明らかにし、自分の意見をはっきり言う人が多く、イエス・ノーをはっきり言わない人は自分の意見を持っていない何も考えていないダメ人間と考える風潮が強いためか、いつもあやふやな答えで済ませて、にこにこ愛想笑いを浮かべている日本人をみると、とうてい理解しがたい国民と映るかもしれません。

イエス・ノーははっきりさせないのは日本の文化

日本人は、なぜイエス・ノーをはっきりさせず、どちらつかずの答えでニコニコ笑ってばかりで自己主張しないのでしょうか。
欧米人はこういった態度を理解できないと言い、自信がないからだと解釈しがちです。

もちろん自信がない場合もあると思いますが、日本人の相手に対する遠慮や謙虚な気持ち、それに即答を避ける慎重さからきている面もあります。

例えば、食事をしにいったときに、好みを聞かれて「まぁ・・・」とか「ふつう・・・」とか「何でもいい」と答えているようなケースだと、自分に自信がない場合が多いでしょう。なぜならば、食べたいものを言うのに、普通は遠慮とかしないし、謙虚になる必要もないからです。

でも、もしかしたら相手に自分が食べたいものを食べてほしいと思うばかりに、あいまいな答えをしている可能性だってあるでしょう。

イエス・ノーははっきりさせないのは日本の文化

米国で面白い実験が行われています。

性格テストを行い、その結果によって自信がある人と自信がない人に振り分け、それぞれのグループに25の質問をしました。
すると、自信があるグループでは、イエス・ノーをはっきりさせ、回答も速く、自信がないグループでは、イエス・ノーをはっきりさせず、回答も遅かったという結果になりました。

イエス・ノーははっきりさせ回答が速ければいいのか

欧米のビジネスの感覚でいくと、イエス・ノーをはっきり言って回答が速い人ほど、俗にいう仕事ができる人というイメージになります。
イエス・ノーをはっきり言えるので自己主張がしっかりしていて自信があるとみなされます。そして回答が速いことは頭の回転が良いというイメージにつながります。

しかし、本当にそうでしょうか。

何事も、イエスかノーかでしか物事を見たり判断したりできないほうが能力的に劣っているように思えます。

物事はいろいろと複雑であり、多角的な面でみなければなりません。

また、何手も先を読んで頭の中でメリット・デメリット、ベネフィットとリスクをシュミレートするということをすれば、よほどの天才でなければ、そうそうすぐに正確な答えが見つかるものでもありません。

もし、即答できるというのであれば、よほどの天才か、さもなければ物事をあまり深く考えていなかったり、一面でしかとらえられていない可能性が高いでしょう。

もちろん、短い時間で、詳細まですべて検討し、シュミレートし、それを総合的に判断して、イエスかノーかをすばやく判断できる人もいます。
また逆に、判断が遅かったりあいまいだったりするのが、熟考しているからではなく、単に優柔不断だという場合も多いことも確かです。

いずれにしろ、ノーかイエスかを示さず曖昧であったり、回答が遅いからというだけで、自信がないと決めつけてしまうのは、早計としか言えません。

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