日本の場合、ビジネスにおいても、もともとあまり握手をする機会というのはそう多くないと思います。
日本の場合、たいてい軽くおじぎをして、名刺交換をして挨拶をし、改めて会釈するといった感じになるかと思います。
ところが新型コロナ禍となる前の欧米では、ビジネスの世界では握手は当然のことのように行われてきました。
特に、ビジネスなどで欧米人に対するときは、いきなり握手を求められたりすることもあります。
もっとも、コロナ禍のもとでは、肘タッチ、グータッチ、合掌といった感じになっているのですが、とりあえず握手についてまとめてみました。
なぜ握手なのか
握手は挨拶代わりということですが、握手というのはお互いの手と手が接触するわけです。
お互いにスキンシップを図るおkとで、親近の意を示すという役割が握手にはあります。
もう一つは、相手を攻撃する意図はないよ。手には武器をもっていないよということを示す意味があるそうです。
たかが握手でもルールがある
握手なんて、ただ手と手をつないでいればいいんだろう?と簡単に考える人もいますが、マナーということを考えると、いろいろとルールがあるのです。
いくつかNGとなるようなケースをあげてみます。
まずは、左手での握手です。
左手での握手は、拒否やお別れの意味があるのでNGになります。
これは論外なのですが、左手をポケットに突っ込んだまま握手することはいけません。
まあ常識的にもわかると思いますが、相手に敬意を払うべき握手において、握手していないほうの手をポケットに突っ込んだままというのは論外でしょう。
座ったままの握手も原則NGです。
片方が立っているのに、もう片方が座ったまま握手というのは、さすがにNGだと思いますが、両方座っている場合も原則NGになります。
握手するときは、両者ともきちんと起立して行うのが原則マナーになっています。
男性から女性に、目下から目上へ握手を求めるのもNGです。
男性から女性の体に触れようとするのは良くないということです。
また握手は同等関係を刷雌という意味があるため、目下の人から目上の人に対して握手を求めると、生意気という印象を与えかねないのでNGなのです。
日本人がおかしがちな握手のルール違反
左手での握手や、ポケットに手を突っ込みながらの握手とかは、だいたい常識的にNGだなとわかりますが、思わず日本人がやってしまいそうなNGをあげてみます。
日本人だと全く違和感なくやってしまうのが、握手をしながらのお辞儀です。
これは欧米ではNGとなります。
お辞儀は東洋のしきたり、握手は西洋の挨拶、これを両方一度にやるのは、おかしいということになるのです。
両手での握手も、原則NGです。もちろん例外があります。
日本人の感覚からすると、相手が片手でも、両手でするのは丁寧じゃないか、なぜダメなんだと思うかもしれません。
でも、両手で握手するのは、へりくだりすぎ、おねだりとネガティブな印象を与えてしまうので良くないのです。
しかし、本当に心から感謝・感激したとき、自然と両手で握手してしまうものはOKのようです。
なぜ欧米が握手、日本がおじぎなのか
なぜ違うって、文化の違いでしょといえば、身もフタもないですが、一応、欧米では握手、日本をはじめとして中国、タイなどの東アジアから東南アジアではおじぎの国が多いというのは、それなりの理由があるのです。
日本、中国、タイなどは、高温多湿の地域で、そんなとき相手とハグしたり、手を握り合ったりすると、ベトベトして気持ち悪いということで、体が触れなくてすむ挨拶が主流になっていったと考えられます。
一方、暑くても空気がカラッとしている欧米では、親愛の情を表すには体が触れ合うほうがいいということで、握手が主流になっていったのです。