エクオールはポストバイオティクスの一種、つまり腸内細菌が作る有用な成分なのですが、どのようなものなのでしょうか。
女性の健康のためのエクオールとは
女性の更年期障害には、大豆イソフラボンが有用だということがよく言われますが、大豆イソフラボンのダイゼインという成分が腸内細菌の力によって体内で作られたものがエクオールになります。
大豆イソフラボンのダイゼインが、腸内細菌によってエクオールになることで、大豆イソフラボンそのままのものよりも、美と健康により優れた働きを発揮します。
しかし、この女性の健やかさと美しさをサポートしてくれるエクオールのパワーの恩恵を受けられるのは日本人女性の2人に1人と言われているのです。
なぜならば、ダイゼインからエクオールを産生してくれる腸内細菌を持っているのは2人に1人だからです。
そこで、それならば最初からエクオールを摂取してしまおうというのが、エクオールのサプリメントになっています。
女性の健康のためのエクオールとは
ダイゼインからエクオールを産生してくれるエクオール産生菌を持っている日本人女性は2人に1人ということですが、海外はどうなっているのかというと、中国や台湾でも日本とほぼ同じで、これが欧米やオーストラリアの人たちになると、30%しかエクオール産生菌を持った人がいません。
残念なことに、エクオール産生菌がいなければ、大豆イソフラボンからエクオールを作ることができず、いくら大豆を食べても、蛋白質や食物繊維としての栄養は得られますが、エクオールとしての効果は期待できません。
販売されているエクオールのサプリは、エクオールを発酵生産して作られています。
まだまだあるポストバイオティクスのサプリ
ポストバイオティクスのサプリ、つまり予め発酵生産したものをサプリメントとして発売しているものとして、エクオール以外にも、ウロリチンAなどがあります。
ウロリチンAは、イチゴやザクロなどのベリー類やナッツ類に豊富に含まれているポリフェノールであるエラグ酸が代謝されてできる成分で、細胞活性を高めたり、筋肉機能を改善したりすることから、アンチエイジング作用が期待されています。
このウロリチンAも、腸内細菌の条件が整わないとうまくエラグ酸からウロリチンAが産生されないので、ポストバイオティクスのサプリとして開発されました。
エクオールやウロリチンAといった、ポストバイオティクスのサプリメントなどは、これからこの分野の研究が進むにつれて、今後どんどん増えていくのかもしれません。
これからは、健康サプリといった場合に、栄養成分や通常の機能食品はもちろん、ポストバイオティクスの観点から開発された商品も注目を浴びていくのでしょう。