人と人とがコミュニケーションをとることは、仕事を進める上でも、お互いを理解する上でも大切なことです。
最近では、電話に出たがらない若者が増えたという話があります。
電話は誰でも嫌ですし、苦手という人も多いと思います。正直私も苦手です。
これが、クレームの電話とかになれば、なおさらです。クレーム対応をしているオペレーターの方などは尊敬してしまいます。
それはわかるのですが、会社にいて、知らない人から電話がかかってきて、それをただ上司にとりつぐだけという、電話応対としてはかなりハードルが低いものであっても、嫌だという人が増えているようです。
話したこともない、見たことも会ったこともない人と電話で話せるか
どういうことかというと、ぶっちゃけた言い方をすると、「話したことも、見たことも会ったこともない人と、顏も表情も見えない状態で話せるか!」というわけです。
ある意味、ごもっともなのかもしれませんが、ビジネスライクに、「○○部長、××商事の△△さんから、お電話です。 要件は□□だそうです。」と聞いたままを上司にとりつぐだけなのにと思ってしまいます。
どうして若者は苦手になってしまったのか
電話が得意で大好きという人もあまりいないでしょうが、最近の若者が電話嫌い、電話恐怖になったのには、社会的背景があると言われています。
それがスマホです。
スマホで、メールなりLINEがあると、それを開けるまえから誰からきているものかわかり、相手の素性がわかっているのです。しかもメールやLINEでは顔文字などが入っていることで、相手の感情も別に察することなくわかるのです。
最近では固定電話でも着信元が表示されるようになっていますが、スマホにいたっては着信元の電話番号はもちろん、登録されていれば相手の名前まででてきます。
つまり電話に出る前に、相手がわかっているし、場合によっては要件まで電話にでる前から予測できてしまうというわけです。
しかし、会社の業務でかかってくる電話は、たとえ電話番号がでても、どこの誰だかもわからないし、何を考えている人かもわからない。
そんな相手と、顏もみないで話すなんて、なんて恐ろしいことを・・・ となってしまうわけです。
ビジネスにおいては、コミュニケーションは必須
とはいえ、ビジネスにおいては、初対面の人と会わなくてはいけない場合もよくあることですし、うまくコミュニケーションをとる必要性にせまられることもあるでしょう。
近頃はなんか寒いですよね・・・
こちらへは、どうやってこられたのですか?
といったありふれた質問や会話をするという方法もありますが、これでは、
ええ、ほんと寒いですよね。
ああ、○○から地下鉄に乗ってきました。
で会話がとぎれてしまうこともあります。
そんな時にオススメなのが、
「仕事がそんなに忙しくないときは、どんなことをなさっているのですか?」
こうすることで、相手の興味があることや関心があることをさりげなく聞き出すことができ、それに会わせて話を広げていくこともできます。
「あなたの趣味はなんですか?」でも悪くはないのかも知れませんが、初対面の人にいきなり聞くのはなんか唐突すぎますし、下手をすれば尋問しているようにもなってしまいます。
特に無趣味の人などだと、「特に趣味はないんです。」で話が終わってしまうかもしれません。
「仕事がそんなに忙しくないときは、どんなことをなさっているのですか?」
であれば、たとえ無趣味でも、「ええと、家でゴロゴロしてるだけですよ。」などと相手も答えやすくなるし、無趣味であることのプレッシャーを感じることもないでしょう。
さらに、「かなり、お仕事で疲れたりしているんですか? 私もゴロゴロしてるのが好きなんですよ」などと会話を続けることができます。
「・・・、無趣味です。」なんて答えられちゃったら、その後、会話続けにくいですから。
中には天邪鬼もいるので要注意
それでも、人間は十人十色です。
仕事は仕事、プライベートはプライベートで、自分のプライベートな時間はそれで大切にしていて、あまり人に話したがらない人もいます。
ドライに割り切り、仕事の話以外は一切しないという人も中にはいます。
俺が休日何やってようが、仕事と関係ないんだし、俺の勝手だろ!というわけですが、まあ確かにそれはそれで正しいでしょう。
こういう人は、話したくないオーラがあったりしますので、しつこく話を広げようとしないほうが無難でしょう。
そういう場合は、「○○さんは、××が上手で尊敬しているのですが、どうやってそういったスキルを磨かれたんですか?」といったような相手を気持ち良くさせるような仕事に関する質問をしてみると良いかもしれません。
しかし、中には悪気はないのでしょうが、その人の性格として「私にはかかわらないで」オーラの人もいます。
何を話しても「ええ」「ああ」というような感じであれば、その人とはビジネスライクにビジネスパートナーとしてと割り切るのも良いでしょう。