

食事のエネルギーに関わる用語はいくつかあり、学校で習ったはずなのに忘れてしまっているなんていうこともあります。
エネルギーの単位は、kcalで表されますが、1kcalのエネルギーはどのようなものなのかというと、1気圧において水1gを1℃上昇させるのに必要な熱量ということになります。
『総エネルギー』は、食物を酸素存在下で完全に燃焼させた場合のエネルギーになり、『利用エネルギー』は、食べ物を摂取したとき、消化・吸収されて実際に利用されるエネルギーのことを言います。
『利用エネルギー』は、摂取した食べ物の『総エネルギー』から、尿排泄物のエネルギーを差し引き、それを消化吸収率によって補正を加えた値になります。
その消化吸収率は、糖が98%、脂質が95%、蛋白質が92%になっていて、三大栄養素の中では、蛋白質が最も消化吸収率が悪いということになります。
栄養学を勉強していると、『アトウォーター係数(Atwater coefficient)』という言葉が出てきますが、これは食べ物のエネルギーを計算するときに、糖質と蛋白質に関しては1gあたり4kcal、脂質に関しては1gあたり9kcalをかけて計算したりする、あの4kcalとか9kcalにあたるもので、糖質・脂質・蛋白質の1g当りの利用エネルギーのことを言います。
『呼吸商(RQ:respiratory quotint)』は、一定時間内に生体内で栄養素が分解されてエネルギーになるまでに、消費された酸素に対して、発生した二酸化炭素の体積比になります。
蛋白質が分解されて、窒素が尿中に1g排泄される場合に消費する酸素量は、5.293L、生成する二酸化炭素量は4.754Lとされていて、蛋白質のRQ(呼吸商)は、0.803と計算されます。
蛋白質の窒素含有量は平均16%なので、尿中に排泄される窒素量に窒素係数の6.25(100/16)を×と燃焼した蛋白質の量が求められます。
蛋白質の燃焼によるエネルギー酸性はわずかなので、それを差し引いたものは、『非蛋白質呼吸商(NPRQ)』と呼ばれます。
呼吸商を調べることで、その値が1に近ければ糖質を、0.7に近ければ脂質を利用しているということがわかります。
食べ物を食べていると、体が温かくなり汗をかいたりすることもあります。
『食事誘発性熱産生(DIT:Diet Induced Thermogenesis)』は、食事を摂取することに伴って、体内に吸収された栄養素が分解されて、それが一部体熱となって消費されるため、代謝亢進が起こりますが、この一時的なエネルギー消費の増大現象が起こることを言います。
蛋白質のみを摂取した場合は20~40%、脂質のみの場合は4~14%、糖質のみの場合は6~9%、食事誘発性熱産生があります。
実際の食事では蛋白質も脂質も糖質も混ざっている状態で、約10%程度の食事誘発性熱産生があります。
この食事誘発性熱産生は、基礎代謝と同じく、加齢や運動不足により低下してきます。
また、よく噛んで食べることで、食事誘発性熱産生は高くなると言われています。
