内 容

手洗いの3つのレベル

インフルエンザや風邪などの予防に有効な手洗いですが、衛生面で3つのレベルに分けることができます。
それではその手洗いの3つのレベルについて説明していきます。

手洗いの3つのレベルには、次の3つのレベルがあります。
 日常的手洗い
 衛生学的手洗い
 手術時手洗い

日常的手洗いは、外出から帰ってきたときや食事の前などに手を洗うような洗い方で、流水のみで洗ったり、普通の石けんを使っていつものように洗う手洗いです。
抗菌成分を含む石けんを使う場合でも、簡単に物理的な汚れを取る程度の手洗いの場合は、この日常的手洗いということになります。

衛生学的手洗いは、皮膚に付着したインフルエンザやノロウイルス、風邪などのウイルスや細菌を除去する目的で行うもので、抗菌成分入った石けんと流水を用いて洗い流す方法と、速乾性のアルコール消毒薬を使って刷り込む方法があります。
1分程度しっかりと丁寧に行っていきます。

手術時手洗いは、手術時の感染予防のために医療関係者が手術前に行うレベルの手洗いで、さらに常在菌も著しく減少させるのが目的で、より丁寧に時間をかけて行なわれます。

インフルエンザや風邪などのウイルスや細菌から予防する目的ということであれば、衛生的手洗いレベルの手洗いを行うことが大切になってきます。

手洗いのレベルで落とせるもの

手には、普段から手についている常在菌が存在しています。これらの常在菌は通常は害を与えることがないものです。
そして見た目でわかる汚れがあります。
さらに見た目ではわからないもので、表皮に付着してしまう細菌やウイルスで病原体となりうる通過菌があります。

まずは、日常的手洗いですが、このレベルだと手についている目に見える汚れが落ちます。
流水で流すことによって汚れは落ちていきますが、常在菌や通過菌は手に付着したままの状態で残っています。

 

次に衛生学的手洗いですが、このレベルだと手についている目に見える汚れはもちろん、病原体となりうる通過菌もしっかり落とすことができます。
石けんなどを泡立てるか、速乾性のアルコール消毒薬をしみこませることで、汚れや通過菌を落とすことができますが、常在菌は手に付着したままの状態で残っています。

 

最後に手術時手洗いですが、このレベルになると、目に見える汚れ、通過菌はもちろん、もともと存在していた常在菌も相当数落とすことができます。

 

手洗いのレベルとその効果について(動画まとめ)

2つの衛生学的手洗い

インフルエンザやノロウイルス、風邪の予防にあたり、手洗いは重要な役割があります。
しかし、きちんと正しい方法で手洗いをしないと、洗い残しがあったり、かえって病原体が繁殖しやすい環境をつくってしまったりします。

 

そこでこれらの病原体からの予防として有効である衛生学的手洗いについて解説していきます。

 

衛生学的手洗いは、主な方法として2つの方法があります。
1つは、抗菌成分が入った石けんなどを使い、流水で洗い残し・すすぎ残りがないようにしっかりと時間をかけて洗う方法です。
もう1つは、速乾性アルコール消毒薬をすり込む形で行う方法です。

 

石けんと流水による手洗いと速乾性アルコール消毒薬による消毒の使い分け

 

もし、目に見える目立った汚れがあれば、石けんと流水によって手洗いします。
一方、目に見える目だった汚れがない場合は、速乾性アルコール消毒薬による手指消毒が第一選択となります。
なぜならば、こちらのほうが高い消毒効果が認められているからです。

 

しかし芽胞を形成する病原体やノロウイルスのようにエンベロープをもたないウイルスに対しては、速乾性アルコール消毒薬による手指消毒はきたいできないので、石けんと流水によりしっかりと手洗いすることが大切です。

 

またアルコールにアレルギーがある人も、石けんと流水によりしっかりと手洗いすることが大切です。

手洗いした時に洗い残ししやすい部分

手洗いした時に洗い残ししやすい部分というものがありますので、特に洗い残しやすい部分を意識するようにすると良いでしょう。
洗い残しやすい部分について図に示しましたが、特に洗い残しやすい部分としては、爪と指先の部分、親指、指と指の間の部分、手首などがあります。

衛生学的手洗いのやり方

石けんと流水を使った手洗いの方法

 

まずは使う石けんですが、固形石けんは、かえって細菌の培地になってしまう可能性があるので、固形石けんよりも液体石けんを使うことがオススメです。

 

目に見える汚れがある場合は、1分くらいしっかりと時間をかけて石けんを使い流水で手洗いをするようにします。

 

  1. 手を水で濡らしてから。石けんを十分に手のひらにつけて石けんをよく泡立てます。
  2. 次に指を組んで、手を合わせて、手のひら全体を洗います。こうすることにより、図で示した赤色の部分が主に洗われることになります。
  3. 次は手を重ねるように組んで、手の甲全体を洗うようにします。
  4. 手のひらと手の甲が済んだら、今度は親指を握るようにしてしっかりと洗います。
  5. 手のひらで反対側の手の指先や爪の部分をしっかりと洗います。
  6. 最後に手首をしっかりと洗います。手首を石けんがついた反対側の手でくるむようにして洗っていきます。
  7. 洗ったあとは、しっかりて手を水ですすぎ、ペーパータオルなどで手をしっかりと拭きます。

※手指を濡れたままにしておくと、病原体が繁殖しやすくなるので要注意です。

 

不特定多数の人が使う公共の場所では、手を洗い終わったあとの水道栓を閉めるときにも注意したいところです。
せっかく手指を丁寧に洗っても、最後に汚染された水道栓に触ってしまっては、元も子もありません。

 

水道栓は手を離せば自然と水が止まるものもありますが、そうでない場合は、肘や腕を使って止めるか、ペーパータオルなどを巻いてから止めると良いでしょう。

 

手が荒れている場合は、手の荒れた部分に病原体が付着しやすいので、手荒れを予防するクリームなどを塗ると良いでしょう。

 

速乾性アルコール消毒薬をつかって肌にすりこむ消毒の方法

 

  1. まずは消毒薬を手に取って、両手にしっかりとすりこみます。
  2. 手のひらの上で、指先や爪の部分にしっかりと消毒液をすりこみます。
  3. 次に指を組んで、手を合わせて手のひらにしっかりと消毒薬をすりこませます。
  4. 指を組んで両手の手の甲にもしっかりと消毒薬をすりこみます。
  5. 手のひらと手の甲にすりこんだら、親指を包み込むような形で消毒薬をすりこんでいきます。
  6. 最後に、手首に消毒薬をすり込んでいきます。手首も比較的わすれがちな部分なので、注意するようにします。
  7. 消毒薬を刷り込んだ後は、しっかりと乾燥させるようにします。

 

衛生学的手洗いのやり方について(動画)