アロマセラピストの法的な位置づけと留意点 | 薬剤師トピックス

アロマセラピストの法的な位置づけと留意点 | 薬剤師トピックス

アロマセラピストって医師でもないし、薬剤師でもないし、どういった位置づけなのでしょうか?

アロマセラピストとは

アロマセラピストという資格は、医師や薬剤師が国家資格であるのに対して、民間の資格であり、特に法的な縛りはありません。

 

AEAJ(日本アロマ環境協会)ではアロマ検定試験というものを行っていて、その1級の試験に合格し、AEAJの会員になりカリキュラムを受講した人に『アロマテラピーアドバイザー』の資格が与えられます。

 

『アロマテラピーアドバイザー』になった後、特定の講習会を受講し、学科試験を受けて合格し、さらにそれから「カルテ演習」を修了して「実技試験」に合格し、はじめて『アロマセラピスト』の資格取得となっています。

 

アロマセラピストの法的しばり


このようにかなり高いハードルを突破して取得した『アロマセラピスト』の資格ですが、日本の医療関連の2つの法律によって、かなりできることが制限されています。

 

その1つが『医師法』で、もう1つが『医薬品医療機器等法(旧薬事法)』です。

 

特にアロマセラピーの施術に使用される精油やアロマオイルの取り扱いが問題になってきます。

 

『医薬品医療機器等法(旧薬事法)』では、一般にアロマや精油類は、医薬品・医薬部外品・化粧品などには該当せず『雑品』つまり『雑貨』扱いになっています。

 

だから、エッセンシャルオイル(製油)を購入してそのパッケージなり説明書をみても、医薬品・医薬部外品・化粧品などという文字は記載されていません。

 

医薬品や医薬部外品であれば、その旨の記載がありますし、化粧品であれば種別名称が記載されていますし、製造販売元の表示があります。
しかし、エッセンシャルオイル(製油)には、製造元の記載はあってもそうした記載はありません。

 

エッセンシャルオイル(製油)は、あくまでも香りを楽しむ目的で製造・販売されるアロマ製品であり、効能や効果をうたわない限り、『医薬品医療機器等法(旧薬事法)』の規制の対象外であるのですが、逆を言えば、医薬品的・化粧品的な効能・効果をうたった時点で医薬品と判断され、無許可医薬品・化粧品扱いになってしまいます。

 

そんなに効能・効果をうたいたいのでれば、きちんと医薬品として承認をとるなり、化粧品として届出をしなさいというわけです。

 

このエッセンシャルオイルは「シミに効く」「肌荒れを治す」などの文言を使用していると、『医薬品医療機器等法(旧薬事法)』の対象成分に該当してしまいます。

 

アロマセラピストの施術

ハード面でのアロマ(エッセンシャルオイル)に関して『医薬品医療機器等法(旧薬事法)』の規制がありましたが、ソフト面でも、アロマを使って治療的なことをうたうと、医療行為・診療行為とされてしまい『医師法』の規制を受けてしまいます。

 

アロマセラピー施術が医療行為と解釈されてしまうと、『医師法』の適用を受けてしまい、『アロマテラピー』が治療の目的で行われているとなった場合、それは医師の資格を有する専門家が行うべきものであるとなってしまい、無資格のアロマセラピストが治療的な効果を謳っていれば『医師法』に触れてしまう可能性があるのです。

 

特に「治療」を意味する「セラピー」という表現は要注意で、そのワード自体『医薬品医療機器等法(旧薬事法)』に抵触する可能性があります。

 

よく「治療」という言葉ではなく「施術」という言葉が用いられるのも、「薬草」ではなく「ハーブ」という言葉が用いられるのも、こうした法的な問題があるのです。

 

アロマセラピストは、あくまでもエッセンシャルオイルを香りを楽しむための用途として提供し、治療行為としての提供は行わないことが大切で、特にエッセンシャルオイルを治療として用いる場合には、医師や薬剤師と連携することが重要になってきます。