

桜は北半球の温帯地域に広く分布しちて、特に日本のソメイヨシノのように美しい花の咲く種類は東アジアを中心に自生しています。
一方、ヨーロッパのサクラ類は主に西アジアを原産とするセイヨウミザクラで、サクランボなどの食用に栽培されていたりします。
ちなみにヤマザクラやソメイヨシノといった種類は、果実が苦いため食用にはなりません。

桜餅といえば、ピンク色の和菓子で、桜の葉に包まれていますが、独特の香りがあり春に人気の和菓子になっていますが、江戸時代からあり、長命寺の桜餅などが有名です。
長命寺では、隅田川堤の桜の落ち葉を塩漬けにして餅を包んで販売したのがはじまりとされ、春の訪れを感じさせる和菓子になっています。
桜餅の葉は、主にオオシマザクラの新葉が用いられていて、これを塩漬けにして使用しています。
桜餅の葉は、餅の乾燥を防ぐとともに、香りをうつすために巻かれていると言われていて、桜独特の甘い香りが餅の風味を引き立てます。
その桜の葉には、クマリン配糖体が含まれていて、クマリン配糖体が分解することで芳香物質が生成され、これが桜餅独特の香りになっています。
春、桜の花の季節になりましたが、桜は日本各地に植えられていて、数十種類が知られていますが、日本で一般的に植えられているのはソメイヨシノで、桜の代名詞みたいに言われたりしますが、私たちが普段花見をしてみているソメイヨシノも実は漢方生薬としての用途があるのです。
桜は、日本各地や朝鮮半島などの温帯に分布しているバラ科の落葉高木で、ヤマザクラやソメイヨシノなどのサクラ類の樹皮は、『桜皮(オウヒ)』という漢方生薬として用いられます。
主に漢方生薬として用いられるのはヤマザクラで、主幹が20cm以下の太くない木が利用されます。
『桜皮(オウヒ)』は、赤褐色から灰褐色で光沢があり、特有の匂いをかすかな渋みがあるのが特徴です。
『桜皮(オウヒ)』に含まれる成分としては、サクラネチン、 ゲンクワニン、 サクラニン、 グルコゲンクワニン、ナリンゲニンなどのフラボノイド類があります。
『桜皮(オウヒ)』は、江戸時代から民間療法として応用されていて、蕁麻疹や腫れ物などの皮膚病の治療の他、熱や咳止めとしても知られていました。
『桜皮(オウヒ)』の効能としては、解熱・鎮咳去痰の他、解毒・排膿の促進が知られています。
『桜皮(オウヒ)』が配合されている漢方処方としては、化膿性皮膚疾患・急性皮膚疾患の初期、じんましん、湿疹・皮膚炎、水虫などに効果がある十味敗毒湯があります。
また現在においても、桜皮のエキスは鎮咳去痰薬として用いられています。